今日はめずらしく専門的なお話をします。なので専門家の方やよりマニアックなことを知りたい方にお読みいただきたいです。
自分が学習したことのまとめでもあるので、聞き慣れない単語が多々あるとは思いますがご了承ください。
細かくは解説していません。気になる方は最後にのせる私が勉強した本をぜひご参照ください!
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ずんちずんちのおかげで大ブームとなりましたね。
糖質制限。
春になり、ダイエットのモチベーションが高くなるなかで自己流に取り組んでいる方も多いでしょう。
そんな中でこんな話を聞いたことはないでしょうか?
「糖質制限をすると筋肉が落ちる。持久力がなくなる」
という恐ろしいことを。
ずんちずんちの皆様も本質をご理解しながらの指導を実際にはされている?とは思います。
が、目的にもよりますがストイックな糖質制限を行うと理想の身体になりづらくなるかもしれません・・・
今日はそんな、「糖」と「筋肉」の関係性やメカニズムについてお伝えしていきたいとおもいます。
Contents
糖質制限とは
そもそも糖質制限って具体的にどんな制限方法なのでしょうか?
簡単にいうと、一日の糖質の摂取量を制限することです。
みなさんよくわからず自己流に、 「とりあえずご飯と麺とパンを食べなきゃいいんでしょ?」 という方もたまーにみかけます。
まず最初に、糖質とはなんでしょうか?
糖質とは
「炭水化物=糖質+食物繊維」です。
糖質は、炭水化物の中に含まれています。
炭水化物の代表的な食べ物ですと、米・パン・麺などの小麦系・芋類などです。
さらに糖質は単糖類などの糖類と、多糖類に分かれます。
詳しくは別記事にまとめているのでそちらをご覧ください↓
そんな糖質を、ある糖質制限を推奨している病院の制限食では、60g/日、
「ロカボ」の基準では70~130g/日
としています。いや・・・これかなり少ないんですよね。
ちなみに白米ご飯茶碗1杯(180g)で、糖質量は66.3gなので、お茶碗2~3杯食べたら基準をオーバーです。
糖質制限をすると筋肉が落ちる?筋合成のメカニズム
さて、本題の糖質制限をすると筋肉が落ちることについてですが、筋肉の減少につながりえます。
また、筋持久力も下がる可能性があります。
というのも、以下の2つのポイントがあります。
- グリコーゲンが枯渇するとアミノ酸をエネルギー源として補う
- 筋グリコーゲンを合成をする際には糖質が必要
それぞれ解説していきます!!!こっからがかなりマニアックになります!!
①グリコーゲンが枯渇するとアミノ酸をエネルギー源として補う
糖質は、身体の中でグルコースになり、貯蔵されるためにグリコーゲンという形になり保存されます。つまり糖質制限をすると身体のエネルギー源であるグリコーゲンが枯渇してしまいます。
その中で糖新生が働き、身体がたんぱく質(アミノ酸)を材料にしてグルコースを作りだすのです。
つまり、身体のエネルギー源にするためにたんぱく質が使われてしまい、本来の”筋肉の材料になる”という働きが後回しになってしまいます。ですので、必要以上のたんぱく質を摂らないと筋肉量が落ちうるのです。
②筋グリコーゲンを合成をする際には糖質が必要
キーワードは「GLUT-4」です。
まず大前提として筋持久力を高めるためには、より骨格筋内に筋グリコーゲンをためる必要があります。
その筋グリコーゲンを合成するには、血糖を骨格筋細胞内に取り組む必要があるのです。
しかし、血液中の水溶性である糖は、リン脂質(つまり脂)である細胞膜を通過できない・・・!
そこで通過させるために“GLUT-4“という糖輸送体が必要になるのです!!!
このGLUT-4は食事をしていない時には細胞膜ではなく細胞内に存在しています。
糖質などの食事を摂取することによって
血糖値が上昇→血糖値を低下させるインスリンが分泌→骨格筋細胞膜にあるインスリン受容体に結合→細胞内部のGLUT-4に伝わり、GLUT-4が細胞膜へ移動→糖を取り込める状態になる。
という流れがおきます。
骨格筋細胞だけでなく脂肪細胞も同様なので、脂肪合成にもつながります。ですので、インスリンは肥満ホルモンともいわれているのです。
ちなみに・・・常にGLUT-4が細胞膜にいない理由としては、「食事をしてないときも糖を取り込むと低血糖になってしまうから」です。
運動とGLUT-4の関係
こんな感じで糖質を摂ってインスリンを分泌させることにより、骨格筋はと血糖を細胞内へと取り込んでます。
しかし、運動などの刺激でもGLUT-4は細胞膜に移動し糖(グルコース)を骨格筋細胞へ取り込むことができると考えられているのです。
また、持久力を高めるためにはより骨格筋内に筋グリコーゲンをためる必要があるということなのですが、
そのためには骨格筋のGLUT-4の量を増やせば良いのです。
そのGLUT-4を増やす強力な刺激となるのが、マラソンなどの持久的トレーニングといわれています。
ちなみに栄養の観点だと、魚などに含まれるEPAやDHAがGLUT-4を増やす作用があることも判明しています。
しかもEPAはタンパク分解を防ぐだけでなく合成も高める作用も期待できるので、最近魚食べていないなーという方はぜひ今夜のおかずに魚を選んでくださいね!!!!
番外編グルカゴンについて
というご質問もいただきました。
グルカゴンとは、インスリンとは逆の働きをするホルモンで、肝臓でグリコーゲンとして蓄えられたグルコースを血液中に放出するよう働きかけ、血糖値を上昇させます。
グルカゴン(GLP-1)も高血糖時においてはインスリン分泌を増強する作用があるので筋グリコーゲンの回復が促進されると今は考えられているみたいですね!!!!
今回勉強した本をご紹介
今回の記事を書いてまとめるきっかけとなった本はこちらです!
他にも色々な論文ベースの栄養学が書いてあるので勉強したい!という方はぜひ購入して読むことをおすすめしますよ。
まとめ
筋肉を育てるためには糖質は必要!!
夏はすぐそこ!よく食べてよく寝てよいトレーニングをして理想の身体を目指しましょう!!!
管理栄養士のわたしと理学療法士のよこトレーナーからのダイエットサポートを受けたい方はお気軽にご相談くださいね♪
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