今日は久しぶりにインプットのため勉強会に参加してきました!テーマは「脂質とアレルギー・炎症性疾患制御」というもの。
講師の先生は、医薬基盤・健康・栄養研究所の教授と皮膚・形成外科の医師の先生です。
ということで学んできたことを自分なりにまとめていきたいと思います!
ただ、基礎的知識はぶっとばしていくのでいつもの記事と比べると難しいかとは思いますがご了承ください。
ではさっそくいってまいりましょう!
Contents
腸内環境とあぶらについて
腸内環境とあぶらについてのお話からまず始めたいとおもいます。
腸は体内での最大の免疫臓器
まず、栄養を吸収している臓器が腸です。
腸の表面はでこぼことしている絨毛というものでできています。これは表面積を広くすることでうまく栄養キャッチして吸収する役割などからだそうです。
ちなみにこのでこぼこの絨毛を広げると、テニスコート1.5面分にもなると言われています。
そんな栄養を吸収する役割をもつ腸ですが、実はここに多くの免疫細胞が存在します。
その数、免疫細胞の約6割。つまり半分以上がお腹に集まっているということですね。
そしてこの腸には100~1000種類、1000兆個の腸内細菌が棲んでいます。
ヨーグルトからの腸内細菌に関して書いた記事はこちら☟
最近は腸内細菌が注目されてきていて、食事や薬の代謝にも関わっていることがわかっています。
なんでも性格も腸内細菌が関わっている?のかもとも言われているほどです。
腸内細菌と栄養状態には密接な関係があるため、食生活を見直し腸に多く含む免疫細胞から整えていくことが鍵となります。
ここで今日の本題の油の代謝によっても腸内環境に影響があるとも言われています。
油の種類について
ではここで一度油の種類についておさらいしましょう。脂質は大きくわけると二つです。
①飽和脂肪酸(常温でかたまってる)
②不飽和脂肪酸(常温で液状)
です。
飽和脂肪酸は脂質異常症や動脈硬化と関係のある脂肪酸。
不飽和脂肪酸は健康維持に必要な必須脂肪酸が含まれていたり、動脈硬化の予防に有効な脂肪酸。
表にするとこんな感じです。
油の脂肪酸組成
さて、これらの油はカロリー自体は一緒で1gあたり9kcalです。
しかし、それぞれの油の組成をみてみましょう!
植物油中の脂肪酸比率(%)表
引用:日清オイリオ 油と健康のおいしい関係(http://www.nisshin-oillio.com/q_a/1_q2.shtml)
そうなんです。同じように見える油ですが、中身が全然違うんです!
なのでカロリーを気にして量とか調整してるあなた!
量じゃない!質です!!!!
*摂りすぎはもちろん良くないですけどね。
アマニ油を摂取することで食べ物アレルギーの発現が抑制?
ここで油とアレルギーの関係です。
あるマウスの実験では、
ω3脂肪酸であるαリノレン酸を豊富に含んだ亜麻仁油を用いた飼料を摂取する と、ω6脂肪酸であるリノール酸を多く含む大豆油を用いた飼料を与えたマウスに比べ、食物アレルギー の発症が抑制されることを明らかにしている。
引用文献:食事性脂質を起点とする脂質代謝と免疫制御・疾患(https://www.astellas.com/jp/byoutai/other/reports_h27/pdf/27-09_kunisawa.pdf)
というデータも明らかになっています。
このことから冒頭にも述べました、腸の免疫細胞における食用油の質の重要性がわかるかと思います。
摂りたい油、オメガ3を摂りましょう
ということで、アレルギーを抑えることがわかった油はアマニ油でしたが、実際にはどの油は積極的に摂るべきで、どの油を控えるべきなのでしょう。
ざっくり言うと、摂りたい油はオメガ3の油です。
オメガ3の油は例えば先ほども出ている
アマニ油、しそ油、エゴマ油、魚油、チアシードなど。
オメガ3の油は代謝されてDHA・EPAに変化します。DHA・EPAも抗炎症作用があるので積極的に摂りたい油です!
目安は一日に2g!!
オメガ3系の代表油!アマニ油を選ぶポイント
オメガ3系の油は非常に酸化しやすいのが特徴です。
基本的にオイルは、原材料を高温で強い圧力をかけたりして作ると大量の油を抽出できます。
しかし高温加熱をすると油が酸化してしまい、また有害な物質が発生してしまいます。
なので、あぶらは「低温圧搾法」と呼ばれる作り方で低温でゆっくり丁寧に抽出されているものがポイントです。
私がおすすめするアマニ油はこれ!
低温圧搾一番絞りのアマニ油です。
なんだかビールを連想させる感じで美味しそうであります笑
ガラス(遮光)瓶を使用し、無添加・無精製・無漂白・無保存料・トランス脂肪酸ゼロで非常に質のよいアマニ油です。
油以外でも摂れるのがチアシード。
こちらは水にいれると膨張してカエルの卵みたいになっておもしろいです。
あとお腹もふくれます。ドリンクにいれても、ゴマみたくサラダにかけても手軽に摂れるものとしておすすめです!!
控えるべき油、オメガ6系の油は控えましょう
オメガ6も体内で作られない種類の油のためある程度からだに必要な油ですが、過剰摂取をするとロイコトリエンという炎症促進物質や活性酸素を産み出してしまい、アレルギー症状に繋がる可能性のある油なのです。
メカニズムとしては、オメガ6系のリノール酸が身体の中でアラキドン酸に変化します。
このアラキドン酸がプロスタグランジン・トロンボキサン・ロイコトリエンなどの炎症系のホルモン様物質を放出し、それらが原因でアレルギー反応がでることもあります。
油はサラダ油、大豆油、コーン油に多く含まれていて、変化するとアラキドン酸に変化。
これがアレルギー性鼻炎を引き起こしたり、喘息などの原因にもなると言われています。
特に避けるべし!トランス脂肪酸とは?
欧米では「狂ったあぶら」や「食べるプラスチック」とも呼ばれているのがトランス脂肪酸。
脂肪酸に水素添加がはいり、通常のシス型が変わってできたトランス型からトランス脂肪酸と呼ばれます。
トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしたり、
アレルギー症状も悪化させたりと非常にカラダに悪い作用が報告されています。
トランス脂肪酸が含まれる食品
このトランス脂肪酸はマーガリンやポーションミルク、ポテトチップス、菓子パンなどに特に多く含まれます。
2018年6月、アメリカではついに全面使用禁止になったそうです。
なぜ、日本ではいまも一切のトランス脂肪酸への規制がないのでしょうか・・・
不思議すぎる・・・・
母子間でも脂質は移行する?
母乳を介して子供にもお母さんが摂っている油が伝わってしまいます。
なので、例えばここでお母さんがサラダ油や大豆油などの油ばかりを摂っている食生活をしていては赤ちゃんに母乳を介して伝わってしまい、アレルギー体質に育ってしまう可能性もあります。
なので授乳中のお母さんがアマニ油を摂るとよいのでは・・・?という見解もあるそうです。が、まだ実験が検証されていない段階です。
腸内細菌は免疫以外にもデブ菌やせ菌もあるカモらしい
遺伝的に肥満のマウスの便移植を通常の無菌マウスに行った結果、通常マウスが肥満になったという実験があります。
このことから腸内細菌の変化によっても肥満になりやすくなったりすることがわかったそうな。
アメリカではある感染症では薬の治療による治る率が30%だったのにも関わらず、健康な人の便を移植した際に94%の治る割合もだしたほど、便の腸内細菌はとても重要なのであります。
ちなみに人の便によって腸内環境が治るすばらしい便があるそうで、すごい便をお持ちの方の便は買われたりしているそうな。
日本でも調べたら便移植やっているようでした!知らなかった!
便移植療法は副作用の少ない治療として注目され、クロストリジウム・ディフィシル感染性腸炎では高い奏功率を示し、すでに欧米諸国では通常医療として行われております。
引用:順天堂大学付属順天堂病院 腸内細菌療法の臨床研究について
(https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/treatment/intestinal_microbiota.html)
油がアレルギーの原因の一つ?腸内細菌との関係は?まとめ
さて、今日はいつものわたしのブログと比べるとかなり難しい内容になっていたのではないかと思います。
油は日常生活で摂っているもの。
毎日摂るものだからこそ、知識を身につけ変えられるところは変えて、少しでも気をつけていきたいところです。
改めて今回脂質について学んで、油の質について今一度気をつけていきたいなと思いました!
油を変えて、腸内環境から整えていきましょう!
今回難しすぎるところはだいぶ省いてしまいましたが、もっと知りたいという方は下記LINE@からお気軽にご連絡ください。
ではまた次回をお楽しみにー♪
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\食べながらメリハリボディーを作ります/
食べるプロテイン専門管理栄養士 佐藤樹里